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太陽光発電すステムの構築

 一般的な独立系システム構築

 以下に、発電量と蓄電池容量に関しての基本的な求め方を示します。

発電量の概算

 発電量に関して2つの方法が考えられています。 (太陽光発電導入ガイドブック:NEDO)

  1. 日射量から算出する方法
  2. システム利用率(稼働率)から算出する方法

 ここでは、i. の日射量による算出方法を挙げます。

年間発電量 Ep = (PAS×HA×K)÷ GS × 365日  --------------- [1]

PAS : 太陽電池アレイ出力 (kW)
HA : 設置場所、設置条件での日射量 (kWh/m2・日)
K : 総合設計係数 (0.65〜0.8=0.7程度、災害時の場合0.57)
GS : 標準状態における日射強度 (kW/m2) = 1 kW/m2

蓄電池の容量

 太陽電池による電力を貯蔵するためのもので、電気的性能、価格、寸法、重量、寿命、保守性、安全性、リサイクル性等を総合的に判断して、鉛蓄電池が幅広く用いられております。
 構築するシステムにより蓄電池の容量は異なりますが、実用的な算出は次のように簡易的に求めることができます。

蓄電池容量 BPWH = LD × ND × K -------------------------- [2]
蓄電池容量 BAH = BPWH ÷ VB  ------------------------------ [3]

BPWH : 蓄電池 Wh容量 (kWh)
BAH : 蓄電池 Ah容量 (kAh)
LD : 1日の必要消費電力量 (非常用負荷容量) (kWh/d)
ND : 不日照日数 (日)
K : 補正係数 1.45 (内部抵抗、放電終止電圧、電圧降下を補正)
VB : 蓄電池電圧 (V) (公称蓄電池電圧、一般には 12V)

不日照の日数設定は、3日もしくは4日が平均的な望ましい日数となります。
不日照の日数が少ない場合は、蓄電池の寿命が少なくなる傾向にあります。

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システム構築手順

 次の項目を明確にすることが大切です。

1. 太陽光発電システムの目的 何がしたいのか?
2. 設置場所、稼動場所 どこで使用したいのか?
3. 負荷と規模の設定 どのくらいの負荷で何時間使用したいのか?
4. 設置時期と予算 予算はどのくらいか? いつから使いたいのか?

 例えば、

「太陽電池で自宅の玄関照明灯を暗くなったら点灯させたい。」

 もう少し具体的にすると、

  • 商用電力を使用せず、太陽光発電システムで玄関照明灯を暗くなったら点灯させたい。
  • 電球は、13Wの電球型蛍光灯で、点灯する時間は6時間程度。
  • 太陽電池は、車庫の屋根(ちょうど真南で角度は30°位)。
  • 制御機器(蓄電池など)は、車庫に取り付け。
  • 太陽電池、玄関照明灯、制御機器間の接続配線は、壁伝いで可能。
  • 掛かる費用は、これから調査する。
  • 電球に必要な電気は 交流100V。 → インバータ(変換器)が必要。

 以上の内容から、太陽電池モジュール及び蓄電池を設定する。

 13Wの電球型蛍光灯を6時間点灯することより、

 負荷消費電力量 LD' = 13W×6時間 = 78Wh

 この消費電力はインバータからの出力で、インバータの入力としてはいくらか?
 おおよそインバータの効率を80%とすると、インバータの入力側での消費電力量LDは次の通りである。

 LD = LD' ÷ 0.8 = 97.5Wh

 この値より、不日照は、4日として蓄電池容量BPWH を 式[2] より求めることができる。

 BPWH = LD×ND×K = 97.5×4×1.45 = 565.5Wh

 また、 式[3] より

 BAH = BPWH ÷ VB  = 565.5÷12 =47.125Ah

 消費電力量LDよりも発電量Epが大きければ、システムは機能します。

 従って 式[1] を1日あたりとして考えると次の様になる。

 Ep =  (PAS×HA×K)/GS > LD

  ここでHA を3.8kWh/m2・日、Kを0.7とすると

 PAS > LD ÷(HA /Gs×K) = 97.5÷(3.8×0.7) = 36.7W

 以上より

太陽電池モジュールは、36.7Wより大きいもの
蓄電池は、12V 47.125Ah以上のもの


これらのもので、13W電球型蛍光灯が日暮れより6時間点灯することができます。
(厳密には、各種損失や温度、消費する機器について詳細に検討計算する必要があります。)

 以上のほかに、制御機器が必要です。

 太陽電池の発生電力を蓄電池に効率よく安全に充電する機能と、太陽電池をセンサーとして機能させ、暗くなったら電力を出力する機能などをもつコントローラー
 一般にコントローラー(ライトコントロール付)と呼ばれています。

 太陽電池の電力及び蓄電池は、直流電力です。 この直流電力を交流電力に変換する機能をもつインバータが必要です。
 この例では13Wの電球型蛍光灯ですので、50W〜100W程度の出力可能な物が必要となります。

 DC/ACインバータと呼ばれ、出力の波形が a)正弦波 と b)擬似正弦波 の二つがあります。
 b) のものは比較的購入しやすいですが、用途により使える機器が制限されます。

 これらをまとめると 次にあげるものが基本要素として必要です。

  • 太陽電池モジュールは、36.7Wより大きいもの
  • 蓄電池は、12V 47.125Ah以上のもの
  • コントローラー(ライトコントロール付)
  • DC/ACインバータ 50W〜100W程度

 これらの基本的な要素のほか

  • 太陽電池を固定設置するもの
  • 蓄電池、コントローラー、DC/ACインバータを収納するもの、及び固定設置
  • これら要素を電気的に配線接続する電線や、保護機能を持たせるための保護機器

 ここでは説明を省略しましたが、日射量は、1年を通してもいろいろと変化していきます。 また、地域によっても変わります。
 最適な条件を検討し設定してみて下さい。 詳細データは、NEDOより入手できます。

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